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ドイツの育成現場!!!!

みなさん、こんにちは。

少し間が空いてしまいました。。。

先日、縁があってサッカーのレバークーゼンの育成現場の見学できる機会がありました!!

IMG_1859.jpg

というのもある日本人の子が入団出来るかどうかの最後の話し合いがあって、そこでの簡単な通訳のお手伝いをさせてもらえるということで直接育成の現場で指揮を取っているコーチ達とお話することが出来ました。

その子は現在7歳で、数週間練習に参加していたそうです。最初は飛び級でU-9のグループで練習した後に現在は同級生達と練習。

練習を見ていての印象は、時折上手いプレーを見せていたけど、どこか遠慮というか窮屈そうに周りを気にしながらやっているなーという感じだったかな。

そして練習後に担当の指導者とやりとり。

「彼は(日本人の男の子)サッカーの技術はとても優れている。両足も上手く使えるし視野も広く、ゲームを作る能力もある。ただ、どうも遠慮していて練習中に『彼らしさ』がほとんど出て来ない。彼はとても引っ込み思案で萎縮してしまっているように見える。おそらく他の選手に必要以上のリスペクトを持ちすぎてしまっている所もあるんじゃないかな。」

そしてここからの言葉がとても印象的でした。

「今は彼が人間として熟すのを待ってあげる時期だと思っている。子供はちょっとした時間・経験で大きく人間的に成長するし、その成長はプレッシャーを与えて無理矢理何かをやらせることではない。彼はとてもいい子だし、今は心地よくプレー出来る現在のチームで彼の成長を見守りましょう。」

これだけ聞くと今回は残念とも受け取れるんだけど、更に

「今後も連絡を取り合っていきましょう。少し時間を置いて、また来年の春くらいにでもまた練習に参加しに来てもらって、そこでまた彼の変化を見てみたい。我々の扉が閉じるということは絶対に無いので、何かあればいつでも連絡をしてください。」

とのことでした。

なんだか凄く色々と考えたり思い出したりする出来事だったなー。

一つ大きく感じた事は、子供でもすでに日本人の性格・気質が備わっているんだなということ。彼のプレーを見ていて、昔自分がこちらに来てからしばらくのプレーを凄く思い出した。

その中に無難に入って、そつなくこなしているようにする。

この発想が日本人なんだなと。

周囲へのリスペクトや気遣いはとても重要な事だけど、フィールドに立てばそれ以上に自分の良さを出せる事が重要。

これはスポーツに限らず何においてもそうですよね。

最近話題沸騰中のテニスの錦織選手に関してですが、ある有識者の方が錦織選手についてこう言っていた事を思い出しました。

「彼は小さい頃、引っ込み思案な感じだったのに、コートに入ったとたん別人のようにテニスをしていました。」

そういうことなんでしょうね。

そして何よりもドイツでの『成長』のプロセス、考え方が大きく違う事もとても印象的だったなー。

日本だとこういった場合は、とりあえずチームに入れて慣れさせる。

プレッシャーをかけ続けてそれを乗り越えることで強くなっていく。

これが一般的な考えじゃないかなと思います。

でもドイツでは先ほど紹介したような考え方。

正直、これは日本ではまだまだ受け入れ難いんじゃないかなーって思います。

これはこれで取り入れるべき所も大いにあると僕は思いますよ。

これは子供に対して甘いのではなくて、むしろ厳しいことだと思う。

その子が自分で望んで自分で乗り越えない限り、その子の将来はない。

自分で将来を切り開かなければいけないということ。

大人と同じなんです。

僕が自分自身こちらで色々な経験をし、感じた事から言えば、やはり最後にはこういった内側から出てくる気持ちが大きな場面での成功につながっているんだと思う。

そしてこれは何もせずに傍観するのとは大きく違います。

ヒントを出しながら、その子の変化を見逃さないことが求められるため、指導者は注意力やその子の事を本当に理解することがとても重要です。

やらせるだけは簡単。怒るのも簡単。自分のイメージしているものを徹底させることでチームを作るのは簡単。

でもヒントを出しながら見守り続けることは本当に根気もいるし、集中力が求められるから簡単ではない。

少年少女の『スポーツ』という分野をどう捉えるかが大きなポイントなのかもしれませんね。

ただ勝つ為にスポーツをするのか、成長の一つの関わり方としてスポーツがあるのか。

そしてそこに指導者の押しつけが存在するのかしないのか。

答えのある事ではないと思いますし、考え方は人それぞれ。

成功した人達にも色々な形があって、どれか一つが正解なんてことはないしね。

僕個人の意見としては、上から押し付ける指導ではなく、その人を見ながら指導していくやり方が自分には合っていると感じたかな。

指導する側だとしても、される側だとしても。

ただ、色んな事を吸収し視野を広げていくことはいつになっても必要な事だと思います。

物事のいい所を取り入れて改善していくことは日本人の強みでもありますからね。

教育現場におられる方に限らず、親御さん、全ての人が少しこういった面も少し考えてみて欲しいなと思った一日でした。

あきら


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